子どもの歯の外傷(ぶつけた・欠けた)とき… むらかみ歯科・矯正歯科

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子どもの歯の外傷(ぶつけた・欠けた)ときの正しい応急処置と受診の目安

2026年7月25日

 

「転んで前歯をぶつけたみたい…これって病院に行った方がいいの?」

「歯が少し欠けてしまったんだけど、今日中に歯医者に行かないといけない?」

子どもの歯のケガは、突然起きることがほとんどです。遊んでいるとき、スポーツ中、ちょっとした転倒。そのたびに「どうすればいいんだろう」と焦ってしまう親御さん、多いと思います。

歯のケガは、骨折や切り傷と違って「見た目に変化がなければ大丈夫」とは言えないことがあります。外から見て問題なさそうでも、歯の根っこや周囲の組織にダメージが及んでいることがあるからです。

でも、正しい応急処置と受診の目安を知っておけば、いざというときに落ち着いて対応できます。今回は、子どもの歯の外傷が起きたときに親御さんが知っておいてほしいことを、状況別にわかりやすくお伝えします。

歯をぶつけたとき、まず確認すること

転倒や衝突で口元をぶつけた後、まず落ち着いてお子さんの状態を確認してください。

最初に見るべきは、出血の有無です。口の中や唇から出血している場合は、清潔なガーゼやハンカチで優しく押さえて止血します。口の中は血管が多く、少量の出血でも血が広がって多く見えることがあります。まず冷静に、どこからどのくらい出ているかを確認してみてください。

次に、歯の状態を確認します。歯が欠けていないか、グラグラしていないか、位置がずれていないかを見てみましょう。ただ、痛みで口を開けるのを嫌がることもあります。無理に口を開けさせようとせず、お子さんが落ち着いたタイミングで確認してあげてください。

それから、頭や顔への衝撃も確認が必要です。歯のケガと同時に頭を打っている場合は、歯科よりも先に小児科や救急を受診することが優先されます。頭を打った後に意識を失った、嘔吐した、ぼんやりしているといった症状がある場合は、歯のことより先に全身の状態を医師に確認してもらってください。

「歯が欠けた」ときの対処法

歯が欠けた場合、欠けた程度によって対応が変わります。

ごく小さく欠けた場合(表面のエナメル質が少し削れた程度)は、痛みがなければ急いで夜中に受診する必要はないことがほとんどです。ただ、欠けた断面は鋭くなっていることがあり、唇や舌を傷つけることがあるため、なるべく早めに歯科医院で確認してもらいましょう。

欠けが大きく、歯の内側の黄色みがかった部分(象牙質)や、さらに奥のピンク色の部分(歯髄=神経が通っている部分)が見えている場合は、早急な対処が必要です。神経が露出していると激しい痛みが出やすく、感染のリスクも高まります。できるだけその日のうちに歯科医院を受診することをおすすめします。

欠けた歯のかけらが見つかった場合は、捨てずに保管しておいてください。状態によっては、欠けたかけらを使って修復できることがあります。乾燥させないよう、牛乳に浸すか、清潔な容器に入れて水に浸した状態で持参してください。

「歯がグラグラする・位置がずれた」ときの対処法

ぶつけた後に歯がグラグラしたり、歯の位置が明らかにずれていたりする場合は、できるだけ早く歯科医院を受診してください。

乳歯がグラグラしている場合、「どうせ生え変わるから」と思って様子を見たくなるかもしれません。でも、乳歯の根っこはすぐ下で育っている永久歯の歯胚(歯の芽)に近い位置にあります。乳歯が大きくずれた状態で放置されると、永久歯の発育に影響が及ぶことがあります。グラグラが生え変わりのタイミングによるものか、外傷によるものかを歯科医師に判断してもらうことが大切です。

永久歯がグラグラしている場合や、歯が明らかに傾いたり飛び出したりしている場合は、急いで受診が必要です。自分で歯を元の位置に戻そうとする行為はリスクを伴うことがあるため、なるべくそのままの状態で歯科医院に向かうことをおすすめします。

歯が完全に抜けてしまった場合については、次の見出しで詳しくお伝えします。

「歯が完全に抜けた」ときの緊急対応

歯が根っこごと完全に抜けてしまった状態を「完全脱臼」と言います。これは歯の外傷の中で最も緊急性の高い状態のひとつです。

永久歯が完全に抜けてしまった場合、適切に対処して早急に受診すれば、歯を元の位置に戻して固定する(再植)治療ができる可能性があります。この場合、時間が非常に重要です。抜けてからの時間が短いほど、再植後に歯が定着する可能性が高まると言われています。

抜けた歯は、絶対に乾燥させないことが最重要です。見つけた歯は水道水で洗わず(根っこの表面にある大切な細胞が損傷します)、牛乳に浸して保管するか、お子さん自身が口の中(頬の内側)で保存して歯科医院に急いでください。牛乳がない場合は、生理食塩水や、どうしてもなければ水でも構いません。とにかく乾燥させないことを最優先にしてください。

ただし、乳歯が完全に抜けた場合は再植を行わないのが一般的です。再植することで永久歯の歯胚にダメージを与えるリスクがあるためです。乳歯が完全に抜けた場合は、歯を無理に戻そうとせず、出血をガーゼで押さえながら歯科医院を受診してください。

「外傷後」に気をつけたいこと、受診の目安

歯のケガの後は、その場で問題がなさそうに見えても、後から症状が出てくることがあります。次のような変化が出たときは、改めて歯科医院を受診することをおすすめします。

ぶつけた歯が後から黒ずんできた場合、歯の内部の神経が死んでしまっている(歯髄壊死)可能性があります。痛みがなくても変色が見られた場合は、放置せずに確認してもらいましょう。

ぶつけた後しばらくしてから歯茎が腫れてきた、または白いできものができた場合も、根っこの先に炎症が起きているサインかもしれません。

ぶつけた際に痛みがなく「大丈夫そう」と感じた場合でも、数日から数週間後に違和感や痛みが出てくることがあります。外傷後は少なくとも一度、歯科で確認してもらうことを習慣にしていただけると安心です。

また、外傷後の経過観察は定期的に必要です。一度受診して「問題なし」と言われた場合でも、半年後・1年後に改めて確認の受診をお願いするケースもあります。歯の外傷は後から影響が出ることがあるため、継続的なフォローが大切です。


「子どもが歯をぶつけたけど、受診すべきかどうかわからない」「以前ぶつけた歯が最近変色してきた気がする」そんなときは、遠慮なくご相談ください。

足利市福居町のむらかみ歯科・矯正歯科では、歯の外傷に関するご相談や診察にも対応しています。「大したことないかもしれないけど、一度見てほしい」という来院でも、もちろん大歓迎です。気になることがあればどうぞお気軽にお声がけください。お子さんの歯を守るために、一緒に確認していきましょう。


本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の症状や治療については、歯科医師へのご相談をおすすめします


むらかみ歯科・矯正歯科 院長 村上智保

村上智保|むらかみ歯科・矯正歯科 BLOG

栃木県足利市福居町の歯医者「むらかみ歯科・矯正歯科」院長の村上智保です。
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